10年続くエピゲノム基盤の進化-遺伝子発現制御の「司令塔」を解き明かす-
2026年05月08日
大学からのお知らせ
(ポイント)
?エピゲノム統合データベース ChIP-Atlas が公開 10 周年を迎え、50 万件近くの実験データを統合し、世界最大級の解析基盤へ発展しました。
?最新のアップデートでは、データの信頼性を可視化する新機能と、遺伝子発現制御を統合解析する新しい解析モジュールを実装しました。
?長期運用されるデータ基盤として、疾患研究や創薬などの分野への応用が期待されます。
(概要説明)
熊本大学生命資源研究?支援センターの鄒兆南助教、沖真弥教授を中心とする研究グループは、众博棋牌官网の大田達郎准教授(国立遺伝学研究所BSI(バイオデータ研究拠点)/DBCLS(ライフサイエンス統合データベース部門)/特命准教授)、理化学研究所生命医科学研究センターの粕川雄也チームディレクターとの共同研究により、エピゲノム統合データベースChIP-Atlas(https://chip-atlas.org)の公開10周年に際し、メジャーアップデートを実施しました。収録データの拡充の他に、個々の実験データの信頼性を可視化する新機能に加え、遺伝子発現を網羅的に測るRNAseqデータの上流解析をより簡便に行える新しいオンラインツールを実装しました。これにより、利用者はデータの確からしさを直感的に確認しながら、真核生物における遺伝子制御の仕組みをより柔軟に解析できます。このような改良を通じて、ChIP-Atlasは利用者の多様な需要により即したエピゲノム解析インフラへと進化しました。
本研究の成果は、グリニッジ標準時間2026年4月29日に英国オックスフォード大学出版局(OxfordUniversityPress)が発刊する学術誌『NucleicAcidsResearch』(オンライン版)に掲載されました。
なお、本研究は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)(NBDC「統合化推進プログラム」、ERATO「有田リピドームアトラスプロジェクト」)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)革新的先端研究開発支援事業(PRIME)「加齢変容細胞のデコーディング技術の開発と応用」、(AMED-CREST)「解釈可能なゲノム機能シミュレータの創出」、生命科学?創薬研究支援基盤事業(BINDS)「空間オミクス解析の支援」)、日本学術振興会科学研究費助成事業(24K23417、25K21342、23K24081、23H04954、23KF0048)の支援を受け実施したものです。